聖学院中学校 学校説明会

4. 教育の特色「グローバル教育」

グローバル教育、ここが本校3つ目の、非常に大事な強みを持つ取り組みです。

ツールとしての英語の習得

英語教育について本校は非常に定評があります。後ほどお話しますが、海外大学の進学でも、ペンシルバニア大学などトップレベルの大学に合格者を出している学校でございます。まさに英語教育については自慢であり、先ほど「DJ English」も――授業動画で流れましたけれども――それもその一つだと思っています。

SSコース

SSコースでは、帰国生や国際生を対象にAll Englishの授業があります。内容はSocial Issueなどを扱ってディスカッションやディベート、スピーチなどをしていく、まさに実践的なAll Englishの授業を6年間・週6時間おこないます。

面白いのが、もちろん最初は帰国生だけのクラスとしてスタートするのですが――(SSコース受講は)英検2級以上ぐらいが目安なのですが――、中3ぐらいになりますと、レギュラークラスからもどんどん英語が得意になってこのクラスに入ってくる生徒たちが実際にいるんです。そして、英検も準1級や1級レベルをとっていく、そんな生徒たちが育っているのが本校の英語教育だと思っています。

英語好き

その土台になっているのは「英語好き」です。先ほどのDJ Englishは、完全に本校の教員によるオリジナル動画教材です。コロナ感染症予防対策のために作ったのではなくその前からあったので、相当役立っているというのが正直なところです。このDJ Englishはすべての文法事項においてございます。生徒たちは”瞬間英作文”の様なものをリズムに乗りながら非常に面白おかしくやっていく。皆さんもあの動画を3回見たらやみつきになってくると思いますので、英語の演習に使っていただければと思います。

英語で点数を上げることも大事なのですけども、それ以上に我々は社会とつながるツールとして、アウトプットで使うためのツールとして英語を学んでいって欲しい、そういう願いを持って取り組んでいます。

多彩な海外研修プログラム

そして、(英語教育と並んでグローバル教育の)双璧をなすのが海外研修です。本校では、イギリス・アメリカ・オーストラリアなどの英語圏でのホームステイタイプの海外研修を持っています。ただそれは他の学校さんでも行っていると思いますので、ここでは本校の非常に重要な海外研修2つをご紹介します。

1. 本校独自のタイ研修【中3~高Ⅲ】


1つ目が、タイでのいわゆるPBL型の海外研修になります。こちらでは30年近く、ボランティアベースで海外研修を実施しており、プロジェクトの例で申しますと、現地でコーヒー豆を収穫してそれを日本で販売する、宿泊先の孤児院の子どもたちに日本食を料理して振る舞い日本文化を伝えるなど、毎年生徒と教員でさまざまなプロジェクトのテーマを設定し、プロジェクト型で――ボランティアベースなのですが――行うのがこのタイ研修旅行です。

このタイの研修旅行は非常に素晴らしく、本校は大学生や社会人になって大活躍しているような人たちもたくさん輩出しているのですが、(その方たちは)タイ研修旅行の参加者が多いです。そういったこともあって、定員30名のところ毎年約60人ぐらいの応募があり、(タイ研修に)行けなくなる生徒が結構いました。これではまずいと言うことで2本目の研修をつくりました。

2. カンボジア研修MoG【高Ⅰ~高Ⅲ】


2本目は、(NPO法人の)very 50さんと一緒にやらせていただいてるカンボジアの研修です。こちらはソーシャルビジネス――先ほどのタイ研修はボランティアベースでしたが、こちらはソーシャルビジネスをベースとしたプロジェクト型の海外研修になります。

この研修では、生徒たちが社会起業家と一緒に商品開発やプロモーションを行います。まさに、ものづくり・ことづくりで貢献をしていく。タイ研修は、どちらかと言うと目の前に助けなければいけない人が見えている状態で、その人たちに対して直接助けるという形ですが、こちらのカンボジアは、ソーシャルビジネスの先のお客さん=見えない相手に対してどうするかとなりますので、生徒たちは大変ですが、街中でインタビューしたり、インターネットでアンケート調査をしたり、プレゼンをしたりと様々な活動を、しかもすべて英語でおこないます。結構難易度の高いものですが、これも15人定員のところ30人の応募がありましたので、30人全員を連れて行きました。これが非常に素晴らしい成果を出しましたし、先ほど少しお話したペンシルバニア大学に受かった生徒は、タイ研修にもカンボジア研修にも参加しました。

我々は、生徒たちにこういう原体験をぜひ積んでほしいと思っていますし、実を言うとこのタイやカンボジアでの取り組みは、我々にとっても原体験になり、高校で新設するグローバルイノベーションクラスの理念がこの辺から生まれてきていると思っています。

海外大学への進学も後押し


聖学院のグローバル教育は、英語、そして海外研修によって、世界を俯瞰的に見ることができる、そういった視野の広い状態になる。その結果、海外大学への進学が実現できており、当然ながらそのためのバックアップ体制もしっかりとっています。


その結果、ペンシルバニア大学、ワシントン大学、トロント大学、ブリティッシュコロンビア大学など、世界大学ランキングで言うと20位以内に入るような大学――東大は36位ですから、かなりトップレベルの大学――に合格しているのがご覧いただけると思います。また、欧米だけに限らず、台湾を中心にアジアでも、さらに、UPAA協定校推薦、特にこれはイギリスのマンチェスター大学――ランキングで言うと55位です――そういう大学への推薦制度のようなものを利用できる状態になっています。


では、ワシントン大学に受かった杉山くんの動画をご覧ください。

いかがだったでしょうか?杉山くんは先ほど紹介したタイの研修旅行に参加していた生徒ですが、まさにそこで色々なことを学んで――当時はまだまだ甘いと言いますかそのような状況でしたが、周りに結構できる生徒たちが多かったので、もともと英検準2級ぐらいでしたが、ものすごく勉強し、最終的にはTOEFL110点オーバー(英検1級レベル)ぐらいまで到達しました。そのようにかなり努力をして、みつばちプロジェクトやバドミントン部の部長等本当に色々なことに取り組みました。本校はそういった「自慢の生徒」が多くいる学校だと思っています。


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