品川女子学院ってどんな学校?女子一貫校3校合同説明会より①

2021年4月23日(金)、「女子一貫校3校合同説明会」が開催されました。

品川女子学院中等部・高等部、普連土学園中学校・高等学校、そして今回の開催場所を提供された田園調布学園中等部・高等部 の3校の先生方が「女子校は同じようで全然違う!」を掲げ、さまざまなお話をされました。

先生方の許可をいただき、このイベントの内容の一部をここでご紹介します(内容は各校様ご確認済みです)。

皆さまの学校選びの一助となりましたら幸いです。

今回お届けするのは、品川女子学院 高等部校長 権藤英信先生のお話です。

①女子、②私立、③英語 の3つをテーマにお話をされました。

女子校の役割とは

役割を体験できる

本校の場合は、社会とのつながりを非常に強く意識しています。
社会の中での役割――ただし、既存の価値観ではなくこれからの女性の役割を考えていくと、女子校では、たとえば「何かのリーダーをやる」「長になる」「重い荷物を運ぶ」などはすべて自分でやらなければなりません。

役割を体験するということは、その後、社会に出て一歩を踏み出すこと、手を挙げることにつながっていくと思います。本校の理事長もよく言っていますが、やってみないと実際に社会の中で手を挙げる勇気は出てこないので、女子校の役割は、まずそこがすごく大きいと思います。

成長曲線の差を感じさせない

それから、この(中学・高校の)6年間は、男女の成長曲線の差があると思います。

この成長曲線の差、ご存知の通り、女子は少し成長が早いのですね。ですので、(この時期の女子に)男子と比べて自分たちはちょっと社会性があるとかちょっと優位であるといったことを「考えさせない」ことも重要だと思っています。

結局、18歳や20歳になれば成長曲線は同じような位置に行くのです。ですから(中高生の時期に)自分が他と比べてどうかといったことを考えるのではなく、自分のことを考えさせたい。この6年間は自分がどういうふうになっていきたいかを考える本当に良い時期だと思っています。

本校は、女子校の存続に関して一度として疑ったことはありません。
女子校の役割は非常に重要だと思っています。

私立校ならではの学び

1時間の欠落もなく授業を実施

昨年本校は、4月13日から1時間の欠落もなく授業を続けてきました。(コロナのため)体育祭や芸術鑑賞がなくなったので、むしろいつもより授業が多かったぐらいです。

昨年私は高3生の授業をしていたのですが、あまりにもずっと授業をしていたので、ゴールデンウィークの直前に生徒がSlackで「先生、今年はゴールデンウィークは授業はないんですか?」と聞いてきたほどでした(もちろんゴールデンウィークはお休みにしましたが)。

そんな感じで――iPadを全員が持っていたという前提はありますが――コロナ禍の中でも慌てることなく授業をすることができたのも、私立の学校の特性かなと思っています。

起業体験

本校では、何かしようとするとすぐにプレゼンをさせられます。

文化祭でクラス企画をするときにも、お金を配ってあげないのです。自分たちでプレゼンをして、評価をされて「ではここのクラスには〇〇円を投資しましょう」といった姿勢で臨んでいます。

先ほども申しましたが、本校では社会の中での役割を常に強く意識していますので、その際に自分で(自分のクラス企画を行う企業の)株式を買うという名目で500円を生徒にも出資させています。そしてそれを運用して、最後が赤字だったら(生徒が出したお金を)返さない。これは公立ではなかなかできないと思うのですが、私立なのでやっております。

品川女子の英語教育について

アウトプットができる英語を

先日、文科省から正式に発表があり、2025年の共通テストでの4技能(英語民間試験導入)は断念となりました。記述についても、他の教科ではやらないということでしたが、英語も正式にやらないと決まり、断念との話がありました。

4技能は、国公立に関しては共通テストそのままということなのですが、私立の大学では4技能(の試験)がかなり増えていると思います。本校では4技能を中心に英語の指導をしていくと決めていますので、スピーキングやライティングのようにアウトプットができる。ちゃんと使える英語を教えるということで教員も生徒も進むことができます。

ですので、今小学生(の保護者さん)は不安という方もいらっしゃると思うのですが、自分で表現できるという英語は(大学)入試にも使え、実生活にも使える、そこを本校(の英語教育)ではやっています。

今、不安に思っていらっしゃる方もいらっしゃるかと思いますが、大丈夫です。
一からやっていけばできると思いますので、そのようにご承知おきいただければと思います。

(以上)

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