渋谷教育学園幕張中学校・高等学校 田村校長先生のお話・穴埋め式まとめノート③

この記事は、文化放送PodcastQRで毎週月曜日に配信されている「【中学受験】おおたとしまさの『校長室訪問』」の内容を、確認クイズ付きでWeb再録したものです。

配信内容の主要部分を書き起こすとともに、その一部を「穴埋め(ブルダウン式の三択)」クイズにしております。

番組を聴きながら穴埋めを完成させて、楽しみながら学校への理解を深めていただければ幸いです。

今回お届けするのは、
渋谷教育学園幕張中学校・高等学校(千葉県千葉市)の校長である田村哲夫先生のお話(全4回)の第3回です。

※その他の回をお読みになる場合は、下記リンクをご利用ください。
第1回 第2回 第4回


番組の聴取は下記より↓↓

【大切なお願い】

※このWeb再録は、「【中学受験】おおたとしまさの『校長室訪問』」をより楽しんでいただくための取り組みとして、文化放送様の許諾をいただいて実施している特別企画です。

クイズを楽しんでいただいたあとは、ぜひページ末尾のアンケートフォームから、番組のご感想やリクエストなどをお送りください。

この企画を続けていくことができるかは皆さまのお力にかかっております。ご協力、どうぞお願いいたします!

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Topics1:ジェンダー問題

男しか活躍できない社会は「半分の力」でしかない

おおたとしまさ氏(以下、おおた):
(前略)今回で3回目ということで、この回は、先生が最近気になっているニュースや社会課題についてうかがっていきたいと思います。何か今、気になっていらっしゃることはありますか?


渋谷教育学園幕張中学校・高等学校
田村哲夫
校長(以下、田村):
色々とあるといえばあるわけですが、今、さしあたり一番「これは本当に、みんながそのつもりにならないと日本は将来非常に困るぞ」と思っているひとつは、ジェンダーの問題ですね。

ジェンダーの問題というのは、女性の権利――たとえばLGBTですと少数者の権利――のように日本の社会では受け止められているのですが、実はそうではなくて。この問題をいい加減にしてちゃんとやらないと、日本の将来の「(1)」はないという大きな問題だと考えます。

これは、私が参考にして「なるほどそうだ」と思った考え方のひとつは、エマニュエル・トッド(人口学者)のものです。彼は「”アプリオリ”という先験的な人間の感じ方・考え方は家庭の仕組みから生まれる」という切り口で世界中を分析しています。彼はソビエト連邦の崩壊とかトランプの登場なども予言しています。今、世界的に有名なフランスの人口学者です。

彼は、将来においてなかなか発展が難しいだろうといわれる地域を指定しています。その指定のいくつかの特徴(のうちのひとつ)は、そういう地域ではジェンダー(問題)の解決の道がまったくない(というものです)。

つまり、人間って、男の人と女の人しかいないわけですよね。男しか活躍できない社会というのは半分の力でしかないわけです。(でも)男女が平等であれば倍になる。それが競争したら、倍のほうが勝つに決まっているんです。

<確認クイズ>
(1)に当てはまる言葉は何でしょう?

テスト

日本女性が大学に入れなかった時、アメリカでは…

田村:
(中略)
たとえば、ルース・ベネディクトというアメリカの文化人類学者がいます。女性です。有名な「菊と刀」を書いた人ですね。あれは第二次世界大戦が始まるときに、アメリカの国務省が、100%アメリカは日本に勝つ。だから(戦争の)始めの時に占領政策を立てる必要があると。(中略)そして占領政策をたてるために、日本人とはどのような人間かを分析させたんです。その分析委員会の委員長がルース・ベネディクトだった。

ルース・ベネディクトは日本人といっても直接には知りませんから日系人を中心にして調査しました。有名な「恥の文化」という提言をするわけです。戦後、アメリカの日本占領政策にそれが使われたわけですが、その国(=日本)の基本政策を、アメリカは、第二次世界大戦開戦の時に、女性に(立案)させているんです。

その時に、日本ではどうだったか。日本の女性は大学に入れないんです。これだけ差があったら勝てるわけがない。

その部分が、ジェンダーの問題なんですよ。基本的に。LGBTも同じことです。これは基本的に言えば「多様性を認める」という考え方です。これは今、日本の社会が逆の方向に行きだしているような気がしてしょうがない。非常に「(2)」だと(思っています)。

<確認クイズ>
(2)に当てはまる言葉は何でしょう?

テスト

ジェンダー問題を乗り越えた社会だけが成長できる

おおた:
確かに話題にはなってきていますけれども、向かう方向は逆になっているのではないかとお感じになっているわけですね?

田村:
非常に難しい。バックキャスティングという将来に対する方式がありますよね?(中略)バックキャスティングといえば、70年ぐらい後に間違いなく必要とされるもののひとつがSDGsですよね。2030年と国連は言っていますが。(でも)もっと大きな意味で言うと、これからの世紀はまさに「ジェンダー問題」なんです。それを乗り越えられる社会が成長できる。

おおた:
SDGsのひとつの要素としてジェンダーも挙げられていますが…

田村:
成長できるか、発展できるかの基本的な条件ですね。つまり、世界の人類に貢献できるか。
それにはこの基本的な思想。多様性を認める。これが非常に…

おおた:
これがその番組の1回目で先生がお話された、1980年代には(日本は)単一民族でそれが見事なんだというふうな世の中であったところから、いややはり多様性がないと成長もできなくなるよと…

田村:
40年経って、ますますその感じが強い。

おおた:
先見の明ということですね。

田村:
これは「(3)」がそう思ってくれないと、日本社会は非常に心配なことになりますね。

おおた:
本当ですね。多様性を認める、そのひとつのキーワードとしてジェンダーがあって。

<確認クイズ>
(3)に当てはまる言葉は何でしょう?

テスト

Topics2:渋幕が共学である理由

ティーンエイジャーがジェンダー問題の鍵を握る

田村:
キーワードはやはり、ティーンエイジャーなんですよ。この時代に多様性を「(4)」として身に付ける。(エマニュエル)トッドは「アプリオリ」と言っていますが、アプリオリに考え方を決めさせないようにするためには、ティーンエイジャーの時代の教育が対抗できると考えています。

おおた:
なるほど、ここで共学と。

田村:
そうです。

おおた:
という決断を先生は1980年代にされたわけですよね。以前インタビューをさせていただいた際には、学校を新しく作るとなった時に、ご自身も男子校出身だったということもあってどうしようかと悩まれたと。でもこれからは共学だろうということで決断をされたとうかがいました。それが今のお話の背景にあったのですね。

<確認クイズ>
(4)に当てはまる言葉は何でしょう?

テスト

出席簿は男女別に作らない

おおた:
ジェンダーは社会の大きな課題のひとつとして、日本の中でこれからどう変えていかなければならないのだろうかと、すごく大きな問題として認識されていると思うのですが。それを渋谷教育学園幕張では、具体的にはどのような形で、共学ということもありますけれども、ティーンエイジャーへの教育に反映していらっしゃるんでしょうか。

田村:
今思いつくことで言えば、たとえば出席簿ですよね。出席簿はいわゆる男女別なく作ると。普通は男子と女子を分けていますよね。(これは)黙っていると分けちゃうんですよ。そのほうがずっと教えやすいから。「(5)」の時間の時困るっていうんですね。「そんなくだらんことではダメだ」と私は(言っている)。

<確認クイズ>
(5)に当てはまる言葉は何でしょう?

テスト

「違う」と意識させるようなことをしてはいけない

おおた:
本当ですね。そこはなんとかしようよという話ですね…(笑)。

田村:
違うことを意識させるようなことをしてはダメ。特にティーンエイジャーではダメだということですね。
他にもあると思いますが、日常生活の中でジェンダーの問題は乗り越えていかなくてはならないと思います。

おおた:
本当ですね。ティーンエイジャーのうちにその意識を身に付けることが、この社会を変えていくために重要な、てこみたいな部分だよと。

田村:
(6)」という言い方がありますよね。要するに、(6)なんですよ。世界の基調は(6)。発展する社会の条件ですね。

<確認クイズ>
(6)に当てはまる言葉は何でしょう?

テスト

強い者だけが集まれば強い組織ができるわけではない

おおた:
本当ですよね。いかにあらゆる立場の人々をメンバーとして抱えながら、それぞれを大切にして、何かの物差しで強い・弱いを決めて弱い者を排除するのではなくて…

田村:
それだと発展ができなくなる。そこで止まってしまいますよね。
一見いいように見えるんですけどね。でもそれは、そうではない。

おおた:
弱肉強食みたいな理屈をすごく狭く解釈すると、強い者だけが残っていけば強い組織になるのではないかと思ってしまいますが、実は逆なんですよね。

田村:
そうではないんです。「(7)」がそういう力を持つことのほうが、よっぽど力になる。ルース・ベネディクトがいい例ですよ。日本では(当時は)女子供といって(女性は)相手にされなかったんですから。でも彼女が戦後の(日本の)政策を決めてくれたんですよね。日本はそれで、うまく復活できた。

おおた:
でもジェンダー問題というのはまだまだ…。日本のジェンダーギャップ(指数)はまだまだ下のほうに。

田村:
深刻に考えるべきですね。

<確認クイズ>
(7)に当てはまる言葉は何でしょう?

テスト

いかがでしたか?
渋谷教育学園幕張中学校・高等学校の田村哲夫校長先生のお話・次回(第4回)配信分のテキストは こちら からご覧いただけます。


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