駒場東邦中学校・高等学校 小家校長先生のお話・穴埋め式まとめノート②

この記事は、文化放送PodcastQRで毎週月曜日に配信されている「【中学受験】おおたとしまさの『校長室訪問』」の内容を、確認クイズ付きでWeb再録したものです。

配信内容の主要部分を書き起こすとともに、その一部を「穴埋め(ブルダウン式の三択)」クイズにしております。

番組を聴きながら穴埋めを完成させて、楽しみながら学校への理解を深めていただければ幸いです。

今回お届けするのは、
駒場東邦中学校・高等学校(東京都世田谷区)の校長である小家一彦先生のお話(全4回)の第2回です。

※その他の回をお読みになる場合は、下記リンクをご利用ください。
第1回 第3回 第4回


番組の聴取は下記より↓↓

【大切なお願い】

※このWeb再録は、「【中学受験】おおたとしまさの『校長室訪問』」をより楽しんでいただくための取り組みとして、文化放送様の許諾をいただいて実施している特別企画です。

クイズを楽しんでいただいたあとは、ぜひページ末尾のアンケートフォームから、番組のご感想やリクエストなどをお送りください。

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Topics1:創立者とその思い

欧州留学で得た問題意識をもとに中等教育の場を創設

おおたとしまさ氏(以下、おおた):
(前略)今回は学校の歴史ですとか生い立ち・歩み、もしくは建学の精神といったところをおうかがいしていきたいと思います。そもそも駒場東邦という学校はどんな問題意識で創立した学校なのでしょうか。

駒場東邦中学校・高等学校
小家一彦
校長(以下、小家):
本校の創立は昭和32年(1957年)でございます。

創立者は、東邦大学の初代理事長でもいらっしゃる額田 豊(ぬかだ・ゆたか)博士です。額田先生が(中略)、当時、都立日比谷高校の校長を退任なさった菊池龍道(きくち・りゅうどう)先生に声をかけまして、初代校長を引き受けていただいて創立したということなのですが。

額田先生はヨーロッパで学んでこられた中で、とにかく若者たちが、自分の頭でしっかり考えたことを自分の言葉で述べて、「(1)」的に学んでいく姿勢が必要なんじゃないかということを強く感じられて。もちろん大学の充実もさることながら、中等教育の学校をもって学びの場を構築していきたいと思っていらっしゃったということで。千葉県習志野市にあります東邦大学付属東邦中学校高等学校と本校を相次いで創立なさったということです。

おおた:
駒場東邦の「駒場」は場所の名前、「東邦」は東邦大学の東邦。普通は「東邦大学付属駒場高校」のような名前になりそうなものですが、そこをちょっとひねりをきかせたネーミングが、今のニックネームである「駒東」という呼ばれ方にもつながっている、と。

<確認クイズ>
(1)に当てはまる言葉は何でしょう?

テスト

おおた:
もともと東邦大学は――テレビドラマ「梅ちゃん先生」のモデルとも言われている女性のための医学校でしたっけ。それが生い立ちですよね。

小家:
そうです。

おおた:
そして千葉県習志野市の東邦大学付属東邦と言われる中高一貫校と駒東はきょうだい関係で。あちらのほうが少し(創立が)早いのでしたっけ?

小家:
そうです。あちらのほうが5年ほど早いのかな。

おおた:
東京のほうにも付属校を作ろうということで、招へいしたのが、当時、日比谷高校の名物校長と言われていた菊池龍道先生だったのですよね。聞いたところによりますと、当時、イギリスのパブリック・スクールをイメージされ、そんな校風の学校をつくる構想だったと。


Topics2:教育理念と学習方針

自主独立の気概、そして…

小家:
当時の時代背景が大きかったと思います。「もはや戦後ではない」と言われていた時代ですけれども、まだまだ欧米に追い付いていないということで、その中で、若者たちが夢を持つことができていないのではないかと。(これに対し)イギリスでは若者が生き生きと自分たちの将来の夢を語っている、そういったことをなんとか日本でも実現したいということだったのだと思います。

その中で、(2)(3)的精神――本校の教育理念に自主独立の気概と(2)(3)的精神を養うということがあるのですが――、理系教育を充実させることで(2)的な考え方をすることにより、若者たちが将来に夢を描くことができるというふうに考えられた。私としても、これは非常に時代の中で先見の明があったのではないかなと(思っています)。

<確認クイズ>
(2)(3)に当てはまる言葉は何でしょう?

テスト

若者たちの楽しい夢や明るい希望を回復させたい

小家:
それを菊池龍道先生は「頭脳の資源化」と(呼びました)。天然資源が日本では乏しいので、それを克服するために頭脳を資源化していこうと言ったのですけれども。

それを考えると、いわゆる戦後の混乱期をようやく脱するところで、西洋に追いつけ追い越せとそういった理念に聞こえるんですが――確かに菊池先生は「工業立国」という言葉もおっしゃっていますので、そういった面もあったのですが――、もっとおおもとのところを考えると、やはり、若者たちに楽しい夢や明るい希望を回復させたいという思いがあったのではないかと。

ですからそういった理念が時代を超えて今でも息づいているのだと言えると思います。


おおた:
理系のイメージが当時からありましたよね。理科の実験も「(4)」で行ったりということを、最初の学校のステートメントで「こういうふうにやっていくんだ」という十か条があったと思いますが。

<確認クイズ>
(4)に当てはまる言葉は何でしょう?

テスト

Topics3:理系教育と探究

創立時から一貫して理系教育を重視

おおた:
そういった生い立ちがある学校ということなのですが、現在の学校の形に至るまでに、変遷や変化――駒東の歴史における大きな変化点みたいなものがあれば教えていただきたいのですが。


小家:
細かく言えば色々あったのだと思います。

たとえば、初代校長の菊池先生は名校長として名高かったので、先生の名を慕って全国から教員が集まったと聞いています。ですから、現職のまま先生がお亡くなりになった時には非常に衝撃が走ったと。ただ、(その後は)先生の愛弟子であった高山政雄先生が後を継がれて、むしろ地歩(ちほ)を固めていきましたので、結果的にはそれほど衝撃というふうにはならなかったのではと思います。

(現代は)理系教育重視が先端的な教育だと言われていますが、まさに駒場東邦は創立当初から――先ほどおっしゃってくださったように――クラスサイズを(4)して、小さく分けて理科実験を必ず週1回やるというのは創立の時からやっています。

そういった形で理系重視の教育は、創立の時代から考えると――創立当時はイデオロギーの時代だったものですから、(そうした中にあっても)イデオロギーに傾き過ぎないで、実際の「(5)」をしっかり自分の目で見ようとそういう姿勢で本校はスタートしたわけですけれども、それが本校の場合、ずっと一貫してきている。世の中は色々と変わりましたが、本校はずっと一貫している気がします。

<確認クイズ>
(5)に当てはまる言葉は何でしょう?

テスト

探究的な学びは「先端」や「流行」ではない

小家:
私もこの学校に勤めて30年以上たちますが、割と、先輩の先生方から引き継いだことと、今、若い先生方がやっていらっしゃることにそれほど違和感がないというか。そんな感じがしているんです。

おおた:
ちょうど駒東ができたあとにソ連のスプートニク(・ショックがあり)、科学競争があって、冷戦構造と重なるような形で科学教育を米ソで競い合う、そのいった中で日本も教育のプログラムをすごく重厚に厳しくしていく…といった流れがあとから追いついてきたというような。国としてのその教育の方向性が良かったかというのはちょっとまた別な話かと思いますが、まさにそういう時代を先取りした教育を1957年・創立の時点で思い描いていたということかと思います。


小家:
(中略)先端的な教育というふうによく言われますが――探究的な学びもひとつのキーワードとして先端的と言われますが、本校はその「先端的な学び」を先んじて行っていたというよりも、どちらかというと、「(6)」の学びがもともと探究的であるべきであると。それを本校としては愚直に(中略)追い求めていったのであって。

<確認クイズ>
(6)に当てはまる言葉は何でしょう?

テスト

どういうふうに探究させるか

小家:
(初代校長の)菊池先生もそうですし、第二代の高山政雄先生もそうですが、本当に「(7)」にコツコツと積み重ねるということをやりまして。まさにスローなんです、むしろ。大(7)・愚直というところが本校の特徴なのかもしれないなと。

進学実績に関しても、数を稼いでいこうというようなギラギラしたところがあまりなくて、むしろ、どういうふうに探究させるか、どういうふうに自分たちで考えさせるかということを本当に、大(7)に諸先輩方/先生方が考えていましたので、やはりそれが結果的には大学進学という面でも功を奏しているのかなと思います。

<確認クイズ>
(7)に当てはまる言葉は何でしょう?

テスト

いかがでしたか?
駒場東邦中学校・高等学校の小家一彦校長先生のお話・次回(第3回)配信分のテキストは こちら からご覧いただけます。


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