駒場東邦中学校・高等学校 小家校長先生のお話・穴埋め式まとめノート③

この記事は、文化放送PodcastQRで毎週月曜日に配信されている「【中学受験】おおたとしまさの『校長室訪問』」の内容を、確認クイズ付きでWeb再録したものです。

配信内容の主要部分を書き起こすとともに、その一部を「穴埋め(ブルダウン式の三択)」クイズにしております。

番組を聴きながら穴埋めを完成させて、楽しみながら学校への理解を深めていただければ幸いです。

今回お届けするのは、
駒場東邦中学校・高等学校(東京都世田谷区)の校長である小家一彦先生のお話(全4回)の第3回です。

※その他の回をお読みになる場合は、下記リンクをご利用ください。
第1回 第2回 第4回


番組の聴取は下記より↓↓

【大切なお願い】

※このWeb再録は、「【中学受験】おおたとしまさの『校長室訪問』」をより楽しんでいただくための取り組みとして、文化放送様の許諾をいただいて実施している特別企画です。

クイズを楽しんでいただいたあとは、ぜひページ末尾のアンケートフォームから、番組のご感想やリクエストなどをお送りください。

この企画を続けていくことができるかは皆さまのお力にかかっております。ご協力、どうぞお願いいたします!

※本テキストの著作権は、株式会社文化放送に帰属します。本テキストの一部または全部を無断で複写・複製することは法律で禁じられております。

Topics1:アンコンシャス・バイアス

昭和女子大との合同授業を3か年計画で実施

おおたとしまさ氏(以下、おおた):
(前略)今回は3回目ということで、小家先生が最近気になるニュースあるいは社会課題についてうかがっていきたいと思います。何か今、気になるニュースや社会課題、ございますでしょうか?

駒場東邦中学校・高等学校
小家一彦
校長(以下、小家):
ピンポイントのニュースということではないのですが、このところずっと言われているダイバーシティとか、もうひとつインクルージョンという言葉がよくつかわれていますが、それにまつわることで、特に気になるのは、香港やベラルーシ、ミャンマーといったところで民衆の動きが押さえつけられようとしている、そうしたところが気になっております。

おおた:
ダイバーシティ、インクルージョンで今、ひとつ思い出したのですが、確か、昭和女子大の方々とジェンダーについて共同で授業をしたというようなニュースも拝見したのですが…

小家:
はい。今の中学2年生が昨年度、本校の若い教員が昭和女子大の先生とご縁がありまして、ダイバーシティの…アンコンシャスバイアスの研究をなさっている関係で、その大学生の――こういう言い方もよくないのかもしれないですが、女子学生の――皆さんと、本校=男子校の男子中学生、この取り合わせは非常に面白いなということで話が盛り上がりまして。

コロナ禍でもありますからオンラインで結んで特別授業をやろうじゃないかということで。大学生の皆さんがご自身の研究をもとにして中学生の意識を「(1)」いく。それを去年から始めて、今年と来年までの3か年計画でやっております。


おおた:
これはすごく面白い、男子校教育においての新しい取り組みとして非常に興味深いなと私も見ていました。

今、アンコンシャスバイアスという言葉がありましたが、いわゆる無意識のバイアス。バイアスというのは、自分でも気が付かないうちに偏見をもって世の中を見てしまっている、色眼鏡で見てしまっているというようなこと、これは誰もが持っていることであって、それに気づいていくことがダイバーシティあるいはインクルージョンの社会をつくる上で非常に重要になっていくわけですが。それをテーマに勉強されている女子大の学生さんたちと男子校の中学生が一緒になって授業を行ったという、すごくユニークな取り組みだなと。

<確認クイズ>
(1)に当てはまる言葉は何でしょう?

テスト

おおた:
先ほどミャンマーやベラルーシ、いわゆるイデオロギー的な話になってしまいますが、民主主義の危機とか、世の中の、世界全体の話が気になるところではありますよね。この話は駒東の中でも話題になったりするのでしょうか。

小家:
もちろん――今、おっしゃってくださったように――イデオロギー的な側面が出てきますから、我々教員としてはどちらの立場が正しいというふうに言うわけにはいきません、もちろん。ですので授業に取り入れていくのもなかなか難しい、直接ということは難しいのですが。

今、この世界の動きの中には、アンコンシャスバイアスというのは本当に身近なところにあるのですけれども、これによって、大きな政治の流れが思わぬ方向にもっていかれてしまう。あるいはここを押しとどめなければいけないと思いながらも、その押しとどめる力がどうしてもそれに結びついていかない言いますか…そういうところはあるのだと思います。やはり抑圧的なできごとが起きている場所は、ダイバーシティもそうなのですが、インクルージョン(も不足しています)。

Topics2:インクルージョン

地学で言う「インクルージョン」の意味は…

小家:
インクルージョンという言葉に私は非常に興味がありまして。というのは、私は、実は地学部の顧問をしていたのですが。(地学で)インクルージョンというのは、宝石の中にごみがはいっていることをインクルージョンと言います。包摂物ということなのですが。

もともとインクルージョンがあるというのは、宝石の価値を下げるものなんです。ですから、純度を保つという意味で「インクルージョンは除外するべきだ」ということなのですが…

おおた:
宝石の世界では。

小家:
…それが非常に示唆的だなと思いまして。ごみだと思われるようなことも、包摂してそれを全部認めていかなければならないという、それをユニセフジャパンではそれを――インクルージョンのことを「(2)」という訳(語)を与えていました。

おおた:
それは面白いですね!

小家:
包摂、というとなにか道徳的に色々なものを…という道徳的なニュアンスが出てくると思いますが、(2)という訳語をあてているのはすごく面白いなと思いました。

おおた:
斬新ですね。

<確認クイズ>
(2)に当てはまる言葉は何でしょう?

テスト

インクルージョンの排除が他人事ではない理由

小家:
(2)でいいわけですよね。それに対して、(先ほど)申し上げた香港、ベラルーシ、ミャンマーといったところでは、(2)のままに社会をしておくということがうまくいっていないのかなあと。それを考えると、もしかしたら日本もそうですし、アメリカその他欧米の各国、いわゆる先進国と呼ばれている国々でもそうだと思うのですが、もしかしたら、コロナ禍などで不安がうずまいている中で、より強い言説を持ったものにどうしてもなびいていってしまうという…

おおた:
そうですね。切れ味鋭い言葉についつい…

小家:
強い言説に対してなびくことで「(3)」しまうわけですからね。それでどうしても、インクルージョンを排除してしまう方向に(行く。あるいは)それを受け入れてしまっているのではないかと…知らず知らずのうちにですね。ですから、まさにこれは他人事ではないなと思いまして。

おおた:
そうですよね。

<確認クイズ>
(3)に当てはまる言葉は何でしょう?

テスト

Topics3:考えること

自ら思考停止に陥るメカニズム

小家:
生徒諸君にはやはり、日々の「(4)」で、とにかく自分が考えるということを大事にしてほしいと。ますますそれを確認しています。どんな意見でも、どんなことでも教室の中で言っていいんだよということですね。

おおた:
(中略)強い言葉・切れ味鋭い言葉を誰かが言ってくれて、それに自分がのっかっていくことで、ある意味、自ら思考停止しようとしてしまう・楽しようとしてしまう弱さを人間みんな持っていますからね。

小家:
そうですね。

おおた:
それでなんとなくの勢いに乗ってしまう怖さというのが、今、世界中で起こっていることだろうと思います。

<確認クイズ>
(4)に当てはまる言葉は何でしょう?

テスト

当事者意識が必要な理由

おおた:
包摂・インクルージョン(中略)――(2)と先生はおっしゃっていましたが、なにかその、純度を高めようと思って「(5)」異質だというものを排除していこうという力が働いていった時に、自分がその「純粋」の部分に含まれているうちはいいですが、それって、いつ自分が(5)に――それは思想なのか宗教なのかわかりませんが――何かの基準で(5)というふうに思われた時には、自分だって排除される側になるかもしれないんだよという、そういう当事者意識を常に持っていないと非常に危うい。

自分は守られているという意識の中で、強い言葉にのっかって、そして他者を排除していく。そういう流れには、イデオロギーに関係なくストップをかけていかなければいけないなと。そういう世の中に危機感をもっている方は多いかもしれません。

小家:
そうですね。

<確認クイズ>
(5)に当てはまる言葉は何でしょう?

テスト

考えることをやめない姿勢は中等教育でこそ養われる

おおた:
そんな中で、駒東さんにおいては、生徒さん達に「どんな考えでもいいから、まず自分で考える」ことを大切にしているのだと。

小家:
まさに――先ほど思考停止という言葉をおっしゃいましたが、その逆で、とにかく考えることをやめないということですね。中等教育で生徒たちが学ぶということを考えると、考えることをやめないというその基本姿勢は中等教育でこそ養われていくのではと思っております。そういった学びの機会を作り続けていかなければならないなと思っています。

おおた:
本当ですね。これは駒東に限らず、すべての学校において、特に、思春期といわれるような自分の考えを持っていく時期に、自分の考え・意見を表明し。当然ながら、それぞれが考えてそれぞれの意見を持てば、そこで意見の違いも出てくるわけですよね。

意見や考えの衝突はありながら、でもそれをお互いに聞いて、認め合って。これができなければ、未来の世界はなかなか立ち行かないわけですから。そういったことを勉強していくというのは、中等教育(中学校・高校の教育)の非常に重要なところだと思いますよね。


小家:
まさに、自分は――ダイバーシティにしてもインクルージョンにしても――自分はその多様性を認めているんだよというふうに「(6)」。知らないうちに排除している、という、そういったところの問題意識を持つのはとても難しいので、やはり考え続けなければならないのだと思うんですね。

<確認クイズ>
(6)に当てはまる言葉は何でしょう?

テスト

いかがでしたか?
駒場東邦中学校・高等学校の小家一彦校長先生のお話・次回(第4回)配信分のテキストは、 こちら からご覧いただけます。


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