例年以上の激化が予想されている2023年度中学入試。いよいよ各所で出願が始まる中、6年生保護者様は出願校の最終検討と調整を進めていらっしゃることと思います。
そのご参考のひとつにしていただくため、期間限定企画「探究型入試紹介」の連載を始めます。
入試広報担当の先生や探究を担当されている先生方に直接お話をうかがい、入試の特長や出題の意図、事前準備があまりできていなくても受験できる…?などの気になるポイントをうかがうとともに、その入試が入学後の学びとどのような関係があるのかについてもお話を聞いていきます。
第1回目となる今回は、北鎌倉女子学園中学校(神奈川県鎌倉市)です。2022年12月10日(土)に開催された学校説明会に参加し、今回(2023年度入試)から導入される「プログラミング入試」の一部を体験してきました。
このシリーズの連載記事は、年末年始の間は当サイト「オンライン合同学校説明会」に掲載し、年明けの2023年1月6日(金)をめどに新サイトへと移行します。新サイトの掲載アドレス等が決まりましたら、こちらのページにリンクを残し、新サイトへの誘導リンクを設置いたします。
Contents
1.プログラミング入試とは
※下記情報の活用にあたりましては、念のためご自身でも「2023年度 先進コース 募集要項」の記載をご確認いただけますようお願いいたします。
入試概要
- 試験日: 2023年2月4日(土) 午後
- 試験科目:プログラミング(実技60分、プレゼン・質疑応答 約10分)
- 当日のスケジュール:
- 受付開始 14:30
- 集合 15:00
- プログラミング 15:10~16:10
- プレゼン・質疑応答 16:20~(約10分)
- 質疑応答は個別試験のため、お待ちいただく可能性があります。
出願とスケジュール
- 出願開始日時:2023年1月7日(土) 0:00
- 出願締切: 2023年2月4日(土) 14:30
- 合格発表: 2023年2月4日(土) 19:00〜20:00(ホームページのみ)
- 入学手続締切:2023年2月9日(木) 15:00
- ただし入学手続には同日12時までの合格証受取が必要
入試の内容について
- 当日プログラミングの基本を解説した上で、指示された手順のプログラムを完成させる課題を出します。
- 使用言語はScratchです。また使用するiPadは学校で用意します。
- プレゼン・質疑応答では、組んだプログラムを実行し、工夫したところなど簡単なプレゼンをしてもらい、これまでのプログラミング経験などについて質問をします。
2022年10月29日に開催された「プログラミング入試体験会」の内容がYouTubeにアップされています。
※12月10日開催分もYouTubeにアップされましたらこちらのページに掲載します。
2.プログラミング入試体験・参加レポート
12月10日(土)に開催されたプログラミング入試体験に参加してきました。気が付いたことをお伝えします。
気づいたこと① 試験前に練習ができる
プログラミング入試体験っていったい何をするんだろう…自分にもできるかな… 着席した6年生の皆さんはどうやら緊張している様子。
でもそんな緊張をほぐすように、先生が優しく声をかけてくださいました。
「iPadがきちんと動くかの確認、そしてScratchの基本的な使い方の確認を兼ねて、まずは『チャレンジ01』『チャレンジ02』をやってみましょう」
2023年度のプログラミング入試では、実際にプログラミングをする前に、練習問題に取り組むことができるようです。手元には何をするかを書いた「指示書」が配られ、その内容にしたがってプログラミングをすることになりますが、体験会では、指示書の内容をスライドで説明してくださったので、とてもわかりやすかったです。
気づいたこと② 試験問題は練習を応用すれば解ける
チャレンジ01とチャレンジ02を終えた後は「チャレンジ03」=入試問題を想定した課題に取り組みました。
指示書は少しシンプルになっているのでちょっと難しくなっているようにも見えますが、落ち着いて見てみると、これまでのチャレンジで練習したことを組み合わせれば解くことができる内容になっていました。
気づいたこと③ 先生方が親身になって指導
プログラミング入試体験当日は、情報科の先生方が受験生さんのチャレンジを優しくサポートしてくださっていました。
体験会に出席した6年生の皆さんの理解度を見つつ、入試本番の出題にも反映できるようにと一人ひとりに向き合う先生方の姿からは「受からせてあげたい」との思いが伝わってきました。
備考:入試本番との違いについて
プログラミング入試体験後に、先生から以下のお話がありました。
- 試験当日は、iPadやScratchの動作確認を兼ねた練習(本日の「チャレンジ01」「チャレンジ02」)に取り組んだ後、指示書にしたがってプログラムを組むことになります(本日の「チャンレジ03」)。本日は入試体験のため時間が短かったのですが、入試当日はプログラミング全体で60分となりますので、今日よりも少し複雑なプログラミングに挑戦していただくことになります。
とは言え、Scratchで使うプログラム自体は本日の入試体験で取り組んでいただいたことと大きくは変わりませんので、「難しそうだな~」と思わずにぜひチャレンジしてもらえたらと思います。
- 当日はプログラムを組んだ後に一人ひとり別な部屋にお呼びし、組んだプログラムを実行して、どのようなところを工夫してプログラムを組んだかや今までのプログラミング体験などについての質問をします。
- 試験対策としては、ご自宅でもスクラッチでプログラムを組んで遊んでみてください。そして、おうちの人に自分が組んだプログラムの特徴を紹介したりプレゼンをしたりといった練習をしてみてください。このような準備をしておくと、試験当日も緊張せずに受験できると思います。
3.先生へのミニ・インタビュー
Q::どのようなお子さんに受験して欲しいですか?
うまくいかなかったとしても、こうすればうまくいくのかな?それともあんなふうにすればいいのかな?と試行錯誤することを楽しいと思えるお子さんに向いている入試だと思います。悩みながらでも良いので、試験時間を使って挑戦してくれるお子さんを歓迎したいですね。
Q::受験生さんへのアドバイスをお願いします。
「プログラミング入試体験会」の動画も参考にして、まずはScratchを動かしてみてください。触って慣れていただくのが一番だと思います。
入試当日も体験会同様、いきなり試験をするのではなく、最初に「チャレンジ(練習問題)」を行います。入試問題は「チャレンジ(練習問題)」の内容を応用すれば解けるようになっていますし、練習をしたときの指示書も手元にある状態で試験を受けることができますので、落ち着いて受ければ大丈夫。頑張ってください!
4.ご参考
北鎌倉女子学園さんの教育内容についてもっと知りたい方は「柳澤幸雄学園長のお話ダイジェスト」もご覧ください。
【目次】
第1回学校説明会より
・お子さんがどのようであれば親として安心できるか
・なぜキタカマは「伝統と革新」を掲げているのか
・「繭から絹糸を手繰るように」
・生徒に根ざし選択できる。ただし必要なことは全員が身に付ける
第2回学校説明会より
・未来を創るキタカマの情報教育とは
・プロのICT支援員が週2日常駐し生徒を支える
・知るための方法を身に付ける
第3回学校説明会より
・学校の役割とは。そしてそこに潜む二律背反とは
・ICTが二律背反を解くカギとなる
・英語×ICTの事例
第4回学校説明会より
・大人時代を支える「三本柱」
・キタカマの数学教育
・まとめ
第7回学校説明会より
・個別最適化が求められるようになった背景
・大学入試では学校推薦型・総合型選抜が増加
・個別最適な学びと協働的な学びを両立する鍵は
・Google Classroomを活用した個別最適化の実現
・キタカマラーニングサイトでできることは
・個別最適化はICT活用の「第3段階」