3年以上をかけてじっくりと探究の基礎を学べるプログラムを持つ「新しい進学校」~ 探究型入試紹介⑦ 桐蔭学園中等教育学校 ~

インタビュー③ 学びと探究

探究から教科学習へ、教科学習から探究へ

――探究(みらとび)での学びは、普段の授業にも活かされていますか?

桐蔭学園
もちろんです。
私たちは、探究のスキルは教科学習としっかり連携がとれていなければならないと考えています。

たとえば、理科の実験を通じて「なぜこのような反応が起こるんだろう?」という課題を発見する。その解決のため、探究で培ったスキルを活用して情報を収集・分析し、資料をまとめる。あるいは、英語の授業で学んだパフォーマンスや発表のスキルを、3年生のグローバルチャレンジでの発表に役立てて行く。このように探究で学んだことを教科学習へ、教科学習で学んだことを探究へと相互に還流し合うことが重要だと私たちは考えています。

――「未来への扉(通称:みらとび)」の学びを開始したことで、今お話があったような相互の「還元」が生まれていると今、実感していらっしゃいますか?

桐蔭学園
はい。たとえば本校の英語科では、相手にしっかりとわかるように発表する「パフォーマンス課題」のテストが毎学期実施され、これが成績の2割弱を占めています。ですから生徒たちは、英語の授業の中で、自分の主張を根拠を持ってしっかり述べることや、英語らしい発音でしっかりと発表する訓練をすることになります。

こうした取り組みを1・2年生のうちからしっかりと積み重ねてきた結果、3年生の「グローバルチャレンジ」では一人ひとりの生徒が、シンフォニーホールの壇上で全員の前に立ち、英語で堂々と自分の意見を述べたり賛同してくれる人を募ったりといったことができるようになっていきます。

グローバルチャレンジは、「学びの交差点」でもあると思っています。1・2年生の時に習ってきた世界地理や世界史、あるいは国語、英語…そういった様々な学びが3年生の時にすべて集まって、さらに立場も変えて、グローバルな視座から世界を学び、語る。これらがすべて、4年生以降の自らを深めていく探究につながっていくのです。

アフタースクールも加えた総合的な学びが探究の力を伸ばす

桐蔭学園
本日は「探究」に特化した形でお話をしておりますが、私たちが探究を通じて生徒たちの中に育てたい力――学び続け、問い続け、自らを高める力は、

  • アクティブラーニング(AL)型授業
  • 探究
  • キャリア教育

という本校の教育の三本柱、そしてここに「アフタースクール」も加えた総合的な学びの中で育っていくということを、今一度強調させていただきたいと思います。本校ではこれらすべてが相互に影響しあって、生徒が自ら考え、調べ、判断し、発表していく姿勢を育んでおります。

インタビュー④ 入試出願を迷われている方へ

2月1日は探究型にチャレンジし教科型を別日に受験する方法も

――「探究型(みらとび)入試」を受けようか迷っている方、体験会に出席しなくても受験できるのか心配に思っている方にメッセージをお願いします。

桐蔭学園:
好奇心をもって学びに向かえるお子さんであればきっと、探究型(みらとび)入試の総合思考力問題を楽しいと感じてくれると思います。そういった探究的な学びに関心があるお子さんには、ぜひチャレンジしてもらいたいですね。

本校には複数回入試があります。探究型(みらとび)入試は2月1日(水)午前の1回だけですが、他にも、2月1日(水)と2日(木)の午後、2月5日(日)にも入試がありますので、2月1日(水)は探究型にチャレンジしてみる、という考え方もできます。

最近は小学校でもアクティブラーニングやプレゼンの機会が増えていますので、探究的な学びに関心があるお子さんは増えていると思います。ぜひ積極的に挑戦していただければと思います。

「新しい学校づくりに参加する」つもりで入学するのも楽しい

――ありがとうございます。それでは最後に、桐蔭学園中等教育学校さんにはどんなお子さんが向いているかなども改めてお伝えいただけますか?

桐蔭学園:
桐蔭学園中等教育学校は、先ほどお話した「教育の3本柱」を土台として、さらにグローバルラウンジを含む放課後のさまざまな活動「アフタースクール」が充実しています。

好奇心を持ち、自ら考え判断して行動できるお子さんが輝ける場所になってきたと思います。

学校紹介ビデオ(04:16~アフタースクールについて)

一方、本校は共学化してまだ4年目の新しい学校でもありますので、「新しい学校づくりに参加する」つもりで入学していただくのも楽しいのではないでしょうか。

――好奇心はあるけれど性格があまり積極的ではない…といったお子さんでも大丈夫でしょうか。

桐蔭学園:
説明会でもよく申し上げているのですが、本校のクラスの生徒に「発表は好き?」と聞いてみても全員が「好き」と答えるわけではありません。ただ、好きか好きでないかに関わらず4年生(=高校1年生)になる頃には皆がそれを「できる」ようになっていることは間違いありません。

誰かが発表するときはしっかり耳を傾けて「傾聴」をする。そして、発表が終わったら「承認」の拍手をする。桐蔭学園ではこの2つが文化としてしっかり根付いています。発表が少し苦手だなという生徒も、皆が傾聴と承認をする中で発表する経験を積むことで自信がついていきます。

「自分も意見を述べていいんだ」「意見を述べたい」と前向きになっていき、本当に皆が発表できるようになっていく――その変化は私自身が何度も目の当たりにしてきましたので、どうぞ安心してください。

――わかりました。本日はありがとうございました!

【参考】探究型(みらとび)入試の概要

※下記情報の活用にあたりましては、念のためご自身でも「募集要項」の記載をご確認いただけますようお願いいたします。

入試概要

  • 試験日: 2023年2月1日(水) 午前(集合 8:10)
  • 試験科目:
    • 8:20~ 9:10 総合思考力問題(50分)
      • 「総合思考力問題」は、思考力・判断力・表現力等を評価するテスト。映像による講義などの後、それらの内容に関わる問題を出題
    • 9:30~10:20 算数基礎(50分)
      • 「算数基礎」は、小学校の教科書レベルの問題を出題
  • 備考:合否は「総合思考力問題」の入試得点を中心に「算数基礎」の入試得点も参考にして総合的に判定

出願とスケジュール

  • 出願開始日時:2023年1月7日(土) 10:00~
  • 出願締切:  2023年1月26日(木) 13:00
  • 合格発表(WEB): 2023年2月1日(水) 19:00
  • 合格発表(掲示): 2023年2月2日(木) 10:00
  • 入学金納入締切 : 2023年2月8日(水) 14:00(銀行振込)
    • 入学金 240,000円
    • その他、3月7日(火)14:00までに施設設備費・授業料等を、3月15日(水)14:00までに学園債等を振込
    • いったん納入された入学金はお返しできません。入学辞退の場合は、入学金以外の校納金をお返しします。