多摩大学目黒中学校・高等学校 田村 嘉浩 校長先生のお話・穴埋め式まとめノート

この記事は、文化放送PodcastQRで毎週月曜日に配信されている「【中学受験】おおたとしまさの『校長室訪問』」の内容を、確認クイズ付きでWeb再録したものです。

配信内容を書き起こすとともに、その一部を「穴埋め(ブルダウン式の三択)」クイズにしております。

番組を聴きながら穴埋めを完成させて、楽しみながら学校への理解を深めていただければ幸いです。

今回お届けするのは、
多摩大学目黒中学校・高等学校 (東京都 目黒区)の校長、田村 嘉浩先生のお話です。

番組の聴取は下記より↓↓

【大切なお願い】

※このWeb再録は、「【中学受験】おおたとしまさの『校長室訪問』」をより楽しんでいただくための取り組みとして、文化放送様の許諾をいただいて実施している特別企画です。

クイズを楽しんでいただいたあとは、ぜひページ末尾のアンケートフォームから、番組のご感想やリクエストなどをお送りください。

この企画を続けていくことができるかは皆さまのお力にかかっております。ご協力、どうぞお願いいたします!

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Topics1:学校の概要

中学生は週1回、あざみ野セミナーハウスでのびのび過ごす

おおたとしまさ氏(以下、おおた):
それでは多摩大学目黒中学校・高等学校の校長、田村 嘉浩先生にお話をうかがっていきましょう。田村先生、よろしくお願いします


多摩大学目黒中学校・高等学校
田村 嘉浩 校長先生(以下、田村):

よろしくお願いいたします。

おおた:
(中略)まず学校がどんなところにあるのか、最寄りの駅や周りの環境を教えていただけますでしょうか。

田村:
本校は目黒駅から徒歩12分、目黒通り沿いに位置している学校です。そういった意味では交通の便も大変良いところなのですが、周辺にアンティーク家具などおしゃれなインテリアショップが集まって、いわゆる「インテリアストリート」と呼ばれているようなエリアに立地しています。

また、目黒キャンパス以外に、田園都市線のあざみ野という駅の近くに広大な人工芝のグラウンドですとか宿泊施設、普通教室を備えたセミナーハウスを整備しています。この自然豊かな環境の中で、実は中学生は各学年ごとに週1回、こちらのセミナーハウスに通い、2コマ続きで体育の授業をやったり英語や数学などの通常の授業を受けてのびのびとした1日を過ごしてもらっています。

おおた:
週1回はあざみ野のほうに登校して、そこで体育2時間を含む1日の授業をそこで受ける。これはユニークですよね。

田村:
学年ごとに行っていますので、上級生も下級生もいない中でやりますから、中学生にとっては大変のびのび過ごせるようです。

おおた:
なるほど。あと、近くに大鳥神社とかもあるんですよね。

田村:
はいすぐ横にございますし、あと、ちょっと有名な施設としては、目黒寄生虫館という博物館というか資料館もございます。

おおた:
そういった立地にある多摩大目黒さんですが、最近の学校のご様子も教えていただけますでしょうか

田村:
本校では従来から英語教育を軸とした国際教育の充実に力を入れてきておりまして、その一環として、中学生は、中学3年の修学旅行としてオーストラリアに行って、一人ひとりが別々のご家庭に2週間ホームステイするということをやってきました。

ただ残念ながら、コロナ禍の中でこうしたプログラムはここ3年間実施できなくなっていましたが、実は今年の2月から、4年ぶりにこの修学旅行を再開することができました。私から見ておりますと、大変久しぶりの修学旅行ということもあり、いわゆる先輩たちの体験談を聞く機会がなかった生徒が行くことになりましたので、外国人のご家庭にホームステイをするということに不安を感じるような生徒も多いのではないかと心配していたのですが、実際には、ほとんどの生徒たちが海外に行けるということに大変大きな期待を持って修学旅行の再開を喜んでくれたということがありました。

また、生徒たち、せっかくオーストラリアに行くということで、オーストラリアの国歌の練習をみんなでしまして。現地に行った時に、皆さんの前で国歌の合唱を披露したそうです。現地の方々も、日本の中学生がこんなにもオーストラリアに関心を持ってくれているのかと感じてくれて大変喜んでくれたと聞いています。

また本校は、各種の留学制度を整備しているのですが、こちらも昨年から再開することができましたが、正直、コロナ以前よりも大変多くの生徒たちが留学を希望する状況になっています。昨年度は22名の生徒が留学に行きましたし、今年度も今、17名が留学準備中になっています。そういった意味では生徒たちの海外への関心はコロナ以前よりも本当に高まってきているんだなと実感しています。

おおた:
もともと国際教育には力をいれていたといいうことですが、コロナの状況があって3年、4年というブランクがあったわけですが、それを経てなおというかむしろ海外への興味関心が高まっているというお話でした。

Topics2:沿革

平成元年の多摩大学設立が転機

おおた:
そういった、国際教育にも取り組んでいた多摩大目黒さんですが、もともとどういった方がどういった問題意識の中でこの学校を作られて、そしてどういう歴史を歩んできたのかという、歴史的背景についてもうかがっていきたいと思うのですがいかがでしょうか。

田村:
本校は昭和12年に創立された学校でして、創立以来「質実清楚・明朗進取・感謝奉仕」を建学の精神としてやってきています。学校の目標としては「将来、有為な社会人として活躍できる人物の育成」を目指してやってきています。

実は創立者は私の祖父にあたるのですが、祖父の時代は社会人として活躍できる女子の教育の必要性が叫ばれていた時代だったこともありまして、本学も女子の商業高等学校としてスタートを切っております。その後、社会の求める人材像の変化に応じて普通科の女子高等学校になり、そして現在では男女共学の中高一貫校へと学校の形は変化してきているところです。

おおた:
昭和12年ということは西暦1937年ですから、第二次大戦のちょっと前に創立をしていてと。そして普通科を設置したのが平成2年でよろしかったでしょうか。共学化をしたのが平成8年(1996年)。女子校としての歴史が長くて、1996年に共学化をして今の形になっていると、そういう歴史ですね。

田村:
そういった意味ですと学園の歴史の中で大きな出来事といたしましては、平成元年(1989年)ですけれども、多摩大学を設立したことが挙げられるかもしれません。多摩大学は寺島実郎という者が学長を務めまして、経済界出身の教員を多く揃えて大変実践的な教育を行っております経営情報学部と、多くの外国人教員を揃えて英語教育に定評があるグローバルスタディーズ学部、2つの学部からなる大学です。

大学の規模が大変小さい大学でございますし、学問分野もちょっと特殊な分野に限られているということもございまして、現在は本校の生徒にとって卒業後の受け皿になっているわけではございません。ただ教育面では高校大学両方の教員が連携しまして、学園全体の教育力向上に向けていろいろと努力を続けています。

こういった多摩大学ができたことを契機に普通科の学校教育になり、また男女共学の学校へと変わっていくきっかけになっていったのかなと思います。

おおた:
平成になるというタイミングで大学をつくり、そしてそこの高大接続・連携というところも視野に入れ、普通科の設置、共学化というふうに時代に合わせて変化を重ねてきたということですね。ありがとうございいます。

Topics3:保護者様へのアドバイス

小さな成功体験を通じてより高い目標達成への〇〇を育む

おおた:
そういった歴史を歩んできた多摩大目黒さんですが、その教育のエッセンスを一般のご家庭でも取り入れるヒント、あるいは子育てのアドバイスのようなものをいただければと思うのですがいかがでしょうか。

田村:
私、人間が成長するという時にもっとも大切なことって、やはり目的意識をもって積極的にものごとに取り組んで、そして努力を続けていける力だというふうに思っています。実はこうした力をつけるために、本校では生徒たちに、生徒それぞれ――興味関心は多岐にわたりますのでどんな分野でもいいんですが――興味関心に応じた自分なりの目標をたてて、目標に向かって努力して、目標を達成した時の充実感や達成感をぜひ経験してほしいと思って教育活動をやっています。

こうした経験が、将来にわたって成長を続けて人生を切り拓いていく力につながっていくと思っていくのかなと思っています。現在、ご承知のように技術革新のスピードが速く、世の中の変化も激しい時代になっています。私から見ていましても、おそらく大学でなにかひとつの専門を極めたからといって一生安泰な時代ではもうないのかなと思っています。そういった意味では、これからの若い方々には、人生の節目、節目で常に目標をもって努力して成長を続け、自分の人生を切り拓いていく、そういった気持ちを強く持っている者でないと本当の意味で豊かで幸せな人生を送ることはできないのではと思っています。

そういった意味で、お子さま方には、小さな成功体験を通じてより高い目標達成への(1)というものをぜひ育んでいってほしいなと感じています。

成長することは他の人と競争するということではないと思います。今までできなかったことができるようになる、わかるようになる、こういったことだと思うのです。

そういった意味ではどのお子さんも本当に日々色々な意味で成長体験をしているはずですので、こういうお子さんがたの成長体験を大切にして、次なる成長(1)へつなげていってほしいなと。

<確認クイズ>
(1)に当てはまる言葉の組み合わせは何でしょう?

テスト

おおた:
なるほど。人と比べるのではなくて自らの目的意識や自らの目標をもって、そこに向かって歩んでいる、それは1日1ミリであったとしても前に進んでいるのであればその子にとっての成長であって。成長体験であって。

ついつい親は自分の望む成長のしかたを子どもに重ねてしまうので、そうじゃないところで本当は成長しているのにそれに気づいてあげられないことも多いかと思いますが、でもその子なりの、その子が向かっている方向で成長しているということに親も目を向けてあげて気づいて、できることなら「成長しているね」となんらかのフィードバックをしてあげることが…

田村:
ですね。

おおた:
…お子さんにとっての励ましになり、それがお子さんの(1)を育むということになるのでしょうね。そういった(1)をもっているお子さんはこれからの時代――変化は激しいでしょうけれども――そこでも自分の進むべき方向性を見失わないで生きて行くことができるのではないか、それが本当に豊かな幸せにつながるのではないかというお話かと理解しましたが、よろしいでしょうか。

田村:
はい。

おおた:
ありがとうございました。

校長室訪問、今回は多摩大学目黒中学校・高等学校 の校長、田村 嘉浩生生にお話をうかがいました。田村先生、ありがとうございました。

今回の内容のご感想やコメントなど、ぜひお送りください。
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