江戸川学園取手中・高等学校 山本 宏之校長先生のお話・穴埋め式まとめノート

この記事は、文化放送PodcastQRで毎週月曜日に配信されている「【中学受験】おおたとしまさの『校長室訪問』」の内容を、確認クイズ付きでWeb再録したものです。

配信内容を書き起こすとともに、その一部を「穴埋め(ブルダウン式の三択)」クイズにしております。

番組を聴きながら穴埋めを完成させて、楽しみながら学校への理解を深めていただければ幸いです。

今回お届けするのは、
江戸川学園取手中・高等学校 (茨城県 取手市)の校長、山本 宏之先生のお話です。

番組の聴取は下記より↓↓

【大切なお願い】

※このWeb再録は、「【中学受験】おおたとしまさの『校長室訪問』」をより楽しんでいただくための取り組みとして、文化放送様の許諾をいただいて実施している特別企画です。

クイズを楽しんでいただいたあとは、ぜひページ末尾のアンケートフォームから、番組のご感想やリクエストなどをお送りください。

この企画を続けていくことができるかは皆さまのお力にかかっております。ご協力、どうぞお願いいたします!

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Topics1:学校の概要

最寄り駅までは上野から電車で40分、守谷駅も秋葉原から40分で

おおたとしまさ氏(以下、おおた):
それでは江戸川学園取手中・高等学校の校長、山本 宏之先生にお話をうかがっていきましょう。山本先生、よろしくお願いします


江戸川学園取手中・高等学校
山本 宏之
校長先生(以下、山本):
よろしくお願いします。

おおた:
(中略)まず学校がどんなところにあるのか、最寄りの駅や周りの環境を教えていただけますでしょうか。

山本:
茨城県の取手市にございます。取手は茨城県の最南端に位置し、利根川をわたると千葉県の我孫子市・柏市に接しております。最寄り駅は常磐線の取手駅から徒歩25分、またはバスで10分、あるいはつくばエクスプレスの森や駅からバスで20分の距離です。茨城というと都心からは遠いというイメージを持たれていると思っているのですが、取手駅は上野から電車で40分、守谷駅も秋葉原から40分です。そんなに遠くはないです。

学校は利根川に隣接していて、自然の豊かな場所にあります。そうですね、私は校内でたぬきとかハクビシンとか野うさぎを見たことがあります。

おおた:
ああ、うさぎもいるんですか!いいですね。

山本:
ええ(笑)。晴れた日には利根川の向こうに霊峰富士がくっきりと姿を見せ、晴れた日には筑波山を望むことができるロケーションです。

おおた:
周りは緑豊かな感じなのでしょうか。

山本:
そうですね。林とかはあまりないのですが、河川敷に立っているので、ちょうど利根川の、取手の市街地のはずれになっていますので、かなり緑の豊かなところです。

おおた:
うさぎちゃんが出てくるぐらいですから(笑)。

山本:
そうですね(笑)。取手は「とりで利根川大花火」(花火大会)が有名なので、今年は8月12日に開催されたのですが、毎年10万人の人が訪れるということなのですが。花火と言えば我孫子と柏にある手賀沼花火大会も有名で。ただ、生徒は夏休み中ではあるのですが、そんなところでございます。

おおた:
最近の学校のご様子はいかがでしょうか。

山本:
本校は二期制を採用しております。ちょうど(今は)1学期末の期末試験が終わったところです、先生方は採点に忙しいのですが、生徒は10月半ばに文化祭があり、いまからちょうど準備で忙しくなると思います。コロナで2020、2021年の文化祭はオンラインとなったのですが、昨年からようやく外来者を招いて実施しております。

生徒たちは自分達で組織を作って主体的に動いていますね。本校は比較的おとなしい生徒が多いのですが、文化祭にかけるエネルギーは本当にすごいと思っています。生徒の実行委員が中心となっているのですが、5月、6月からしっかりと準備を行ってきています。

生徒には主体的に動くことが一番だというふうに教えております。先日も近所の人が自転車を車に積もうとしていたところ、本校の女子生徒3名が「手伝いましょうか」と声をかけて、手伝ってくれて、本当に大変助かりましたという電話がありました。何気ないエピソードなのですが、生徒が主体的に動いているなあと感じた次第でございます。

おおた:
そういったエピソードが江戸川学園取手さんの生徒さんたちを象徴しているという意味合いでご紹介いただいたのかと思います。

山本:
そうですね。やさしい生徒が多いですね。

Topics2:沿革

1993年に医科コースを設置。現在、高校は3コース制

おおた:
そういったやさしい生徒さんが多い学校だということなのですが、創立者の人となりですとか、学校の生い立ちなど、学校の歴史についてもうかがってもよろしいでしょうか。

山本:
わかりました。本校は東京都江戸川区にある江戸川女子高校が母体です。学校法人江戸川学園は 昭和6年に城東高等家政女学校として設立されたのを起源としております。その創立50周年の記念事業として、女子教育の実践と成果をぜひとも男子教育にも向けたいという理想のもと、1978年4月に共学の高校として開校しました。

「世界を築く礎となる人材の育成」という建学の精神のもと、「心豊かなリーダーの育成」を教育理念に、「規律ある進学校」を教育方針としております。従来から心の教育に力を入れておりますので、生徒が規律正しく主体的に動けることのバックボーンとなっていると感じております。

本校の歩みですが、開校2年後、1980年、開校3年目に夏の甲子園に出場しました。

おおた:
3年で!すごいですね。

山本:
そうですね。私と同じぐらいの人は野球の強い学校でしょう?ということを今でも言われることがあります。その後、ちょっと2回目はないのですが(笑)。今年は夏の大会で3回戦、昨年は4回まで出場しました。野球部の生徒たちは頑張ってくれていると感じております。

1987年、中高一貫校となり、93年には高等部に医科コースを設置。今でこそ医科コースやメディカルコースは良く聞く名前になっているのですが、本校はそのはしりとなったと自負しております。2014年には小学校を開校し、小中校一貫教育となりました。2016年からは医科コース、東大コース、難関大コースの3コースとなっています。小学校が90年、中学校が300名の定員、高等学校が140名の定員となっております。

おおた:
そうすると高校生になると学年で全部で何人に?

山本:
中学校300名というのは、小学校から入ってきている子どもを…(中略)ごめんなさい、ですからだいたい440名ぐらいです、高校生は。

おおた:
400名は規模が大きな学年ですよね。

山本:
2200名ぐらい全校生徒がおりますので、やはり規模は大きいですね。

おおた:
それは大所帯ですね。創立者の方はどんな方だったのですか?

山本:
実は、今の理事長先生の祖母、前の方ですが、しつけに厳しい先生だったと聞いています。

おおた:
学校を作ろうと思ったきっかけのようなものって何か動機があったのでしょうか。

山本:
女子教育の先鞭をつけたいと考えたと聞いております。

Topics3:保護者様へのアドバイス

主体性を大切に。そしてうまくいかなかった時の親と学校の役割は…

おおた:
そういった江戸川学園取手さんですが、その教育のエッセンスを一般のご家庭でも取り入れるヒント、あるいは子育てのアドバイスのようなものをいただければと思うのですがいかがでしょうか。

山本:
私、実は本校に来て33年目となります。2016年度まではクラス担任を務めておりました。主に高校2年生、3年生を担当したのですが、担当クラスからは、数えてみると45名ほどが東京大学に進学しています。もちろん例外もあるのですが「付かず離れず」というのが極意だと感じております。

おおた:
付かず離れず。

山本:
東大に入った生徒の父兄と三者面談をしているのですが「うちは子どもに任せております」というのを本当によく聞きます。そういうことを聞いたので「じゃあ」と子どもの成績を少し説明するのですが、「いや。それはわかっていますよ」と。要は、子どもに対して放任主義でも管理主義でもダメ、よき理解者・アドバイザー的なご家庭の生徒は成績も優秀な場合が多いですね。子どもの人生なのだから自分で決めさせる、だけどちゃんと見ているというメッセージを伝えている家庭が伸びている家庭だと思っています。

おおた:
そこのバランスがなかなか難しいですよね…そこは行くところなのか、それとも待つところなのか。お子さんによっても距離感も違うでしょうから…。

山本:
そうですね。そこをうまくやっているご家庭は優秀なご家庭だと思いますね…

おおた:
きっとそういった親御さんも最初からそういう距離感がうまいわけではなく、色々な試行錯誤をしながら調整しながら、きっと、この子にはこの距離感かなと。失敗をしながらきっとやっているんですよね。

山本:
まさにおっしゃるとおりだと思います。入学当初からその距離感は保てなかったと。あとあと、聞いていますね。

おおた:
そうやってやはり、いろいろ調整しながら時々失敗もして、親子関係って常に調整していって、そのこと自体がきっと親子のコミュニケーションにもなっているのでしょうし、そういった中で、お子さんに任せるとある意味信頼をしてあげるという気持ちを根本に持ちながら、押してみたり引いて見たりをその都度やってみることなのかなという思いがしましたけれども。

山本:
先ほど申したのですが、実際にはやはり、子どもが伸びるのはモチベーションが大切だと思うんです。結局「やりたい」という気持ちになれれば、信じられないくらい子どもは伸びます。だから、主体性が大切だという思いなのですけれども。そして、うまく行かない時にそっと(1)のが学校や家庭の立ち位置になると思います。その「(1)」ということは、失敗を恐れずに挑戦をし続けること、それを教えるのがたぶん、学校と家庭の位置だというふうに思っております。

<確認クイズ>
(1)に当てはまる言葉の組み合わせは何でしょう?

テスト

おおた:
失敗を恐れずに挑戦をし続けることを教える、というのはどんな方法があるんでしょうか。具体的に…

山本:
それはもう「やってみようよ」「失敗してもいいじゃない」そういう声掛けが一番大切だと思うんですね。子どもができるとかできないとかいうふうに教えちゃうと、逆に子どもにプレッシャーがかかるから、「どうなるかわからないけどとにかくやってみるのが一番だよ」と教えるのが(良いと思います)。

おおた:
あとは、挑戦すれば失敗することもたくさんあるわけで、その時に親御さんが「何やってるの」というようなリアクションではなく…

山本:
まさにそうですね。

おおた:
…失敗の中にも意味があったよねと、そういう視点を。たぶん本人はくよくよしていたりするんでしょうけど、そこは大人の器というか。

山本:
なかなかそれは難しいとは思うんですけれどもね。

おおた:
ついつい「だから言ったでしょ」なんてことを言いたくなったり…

山本:
おっしゃるとおりですね。

おおた:
…するかと思いますが、そこで失敗をなじられたら挑戦したくなくなっちゃいますものね。

山本:
そうですね。

おおた:
ありがとうございます。校長室訪問、今回は江戸川学園取手中・高等学校の校長、山本 宏之生生にお話をうかがいました。山本先生、ありがとうございました。

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