小学校高学年~中学生のお子さんに読書をして欲しいけれど、どんな本を勧めればよいのかわからない…というお悩みをお持ちの保護者さまのために、読んでみてよかった本のご紹介をしていくシリーズ、第1回目です。
中学入試で出題されそうな本、過去に出題された本も交えてご紹介していきますね。
今回ご紹介するのは、「サード・プレイス」(ささきあり著, フレーベル館)と「日向丘中学校カウンセラー室」(まはら三桃著, アリス館)です。
Contents
サード・プレイス
基本情報
出版社 : フレーベル館
発売日 : 2020/9/11
中学入試での出題:未確認
※過去にこの学校で出題されているよ!などの情報がありましたらぜひお気軽にこちらのフォームからお知らせください。
こんな本です
この本は4章構成で、それぞれ別の中学生が主人公です。
難関校に合格したものの周りとの学力の差を埋められず苦しんでいる子。学校の友達には自分の趣味を明かさないように当たり障りなく付き合っている子。親に信じてもらえなかった苦い経験を持ち、できるものもやりたいことも見つからずに悩んでいる子など、きっと感情移入できる登場人物が見つかると思います。
ちなみにみんな同じ「サプリガーデン」という施設に関わる物語なので、前の章の主人公が次の章にも端役で登場したりします。その成長ぶりを垣間見られるのも読み進める楽しみです。
こんな人におすすめ
家でも学校でもない、第三の居場所(サードプレイス)。大人の居場所という意味で語られることが多いですが、そうか、中高生のほうがもっとサードプレイスを必要としているよね…と強く感じた本です。
小中学生の男子・女子どちらにもおすすめ。高校生のお悩みにも効くかな。とても読みやすいので、普段あまり本を読まないお子さんでもきっと大丈夫と思います。(この気持ちわかる…!と熱中してくれるかも)
好きなシーンは
245ページ!
変化したぼくと母。変わらない父の姿がまぶしいです!
では、サードプレイスつながりで、もう1冊ご紹介します。
日向丘中学校カウンセラー室
基本情報
出版社 : アリス館
発売日 : 2020/11/26
中学入試での出題:未確認
※過去にこの学校で出題されているよ!などの情報がありましたらぜひお気軽にこちらのフォームからお知らせください。
こんな本です
「日向丘中学校カウンセラー室」は、スクールカウンセラーの綾さんのお話。
物語は、綾さんの視点から語られたり、訪れる生徒の視点で語られたりしながらすすんでいきます。
カウンセラー室って、なんだかこわそう…いやだなあ…と思っている人は拍子抜けしてしまうぐらい、綾さんは根掘り葉掘り話を聞いたりはしません。
話を聞くというより、訪れた生徒のことをよく観察しているんですよね。そして小さな違和感に気付くのがうまい。
たぶんそれは、綾さんの過去と関係がある…と私は思うのですが(この話はちょっとつらい)。カウンセリングをするたびに、生徒からヒントを受け取って、自分の謎解きをしているようにも見える綾さんです。
こんな人におすすめ
校内のサードプレイスといえば、昔は保健室でしたが、今はカウンセラー室なのかもしれませんね。スクールカウンセラーが常駐する学校さんも増えました。
こちらもとても読みやすく、ちょっとした謎解き要素もありますので、普段あまり本を読まないお子さんでもすらっと読み終えることができると思います。
好きなシーンは
98ページからの「何が金?」のエピソードが好きです。
(啓太くん、かわいい!)
いかがでしたか?
皆さんのご参考になりましたら嬉しいです。
それではまた次回!