中学生になったら、英語と数学の勉強をがんばろう!とはよく聞く言葉。
だからこそ、これら2科目の教科書に何を使っているのかが気になる…という保護者さまもいらっしゃるのではないでしょうか。
「Q 7-4:英語と数学の教科書は何を使っていますか?」では、参加校さんにこの気になる点をずばり質問してみました。有効回答数は他の質問に比べて残念ながらすこし少な目ではありますが、早速読み解いていきましょう。
英語の教科書使用ランキング、第1位は…
事前に実施したTwitterアンケートでの保護者さま予想は、
1位:NEW HORIZON
2位:NEW TREASURE
3位:NEW CROWN
の順でした。
では、「Q 7-4:英語と数学の教科書は何を使っていますか?」の有効回答数41校分を実際に集計した結果はどうなっていたでしょうか…?
1位: NEW CROWN(三省堂)2位: NEW TREASURE(Z会)
3位: NEW HORIZON(東京書籍)
4位: ONE WORLD English Course(教育出版)
5位: Total English(学校図書), Time Zones, Oxford
6位: COLUMBUS21(光村図書), PROGRESS IN ENGLISH
2位は、Z会の「NEW TREASURE」。こちらはTwitterアンケートでもある程度予想されていました。
でも1位が、Twitterアンケートでは最下位となっていた「NEW CROWN」だったのは意外だと感じたかたも多いのではないでしょうか。
検定教科書の活用法もさまざま
基礎力を身につけるために活用しているケースNEW CROWNは、実は私立校でも多くの学校が採用しています。
その理由のひとつに、ワークブック・ドリルブック・ペンマンシップ・補習ノートなど、様々な種類の副教材があることも挙げられるようです。オンライン合同学校説明会参加校さんの中でも、たとえば…
聖園女学院中学校
中学1年生の英語は三省堂の「NEWCROWN」、数学は教育出版の「中学数学1」を使用しています。副教材や教員のオリジナルプリント等も併用しています。
生徒のiPadには教科書に準拠した英語のデジタル教材も入っており、リスニングとスピーキングのトレーニングに役立てています。
聖園女学院中学校さんは、英語教育に力をいれている学校です。先生からのメッセージには「みなさんは英語に興味はありますか?聖園女学院には、英語を基礎からしっかり身につける環境が整っています。中学に入って英語を本格的に学び始めた先輩たちも週6時間の英語の学びを積み重ね、中学卒業時には4割以上の生徒が英検準2級以上を取得しています」とあり、Q 7-4の回答には「中学1年生の英語は三省堂の『NEWCROWN』…」とありますので、基礎からしっかりと英語を身につけるために、デジタル副教材等も豊富なNEW CROWNを活用している、とみるのがよさそうですね。
「Q 7-15:英語学習の特色をお聞かせください」への聖園女学院さんの回答も、あわせてみてみましょう。
中学では徹底的に基礎の定着を図り、発表の訓練を重ね、自信をもってコミュニケーションできるように学びます。
本人の努力があれば、学校の授業だけで帰国生レベルの英語を身に付けることができます。
高校では習熟度別授業を取り入れ、それぞれの進路に向けたきめ細やかな指導をしています。各自のiPadを使ってフィリピンにいる先生とのオンライン英会話も実施します。
検定教科書ならではの特長を活かして、英語の基礎力を高めているということのようですね。
副教材とあわせて活用しているケース検定教科書とあわせて、副教材を使っていると回答されたケースもありました。
東京成徳大学中学校
中学は検定教科書のNew Crownをベースに、副教材にαスタンダードを使用し、演習させています。あとは今まで洋書のConnectを使っていたのです。
高校は、コミュニケーション英語で全学年啓林館のELEMENT、英語表現で(下記を使用しています)
・4年は啓林館のVision Quest
・5年は美誠社のBreakthrough Upgrade English Grammar in 36
・6年 教育開発出版の高校リード問題集研究社の英文法・語法問題集(Ⅱ類)
「Q 7-15:英語学習の特色をお聞かせください」への東京成徳大学中学校さんの回答も、あわせてみてみましょう。
中学段階では基礎的な知識の押し込みにならないように意識をしています。
必要な単語の習得は必須ですが、グループで話し合って進めるような取り組みや映像を実際に作って表現することなど、実践の場で求められるコミュニケーション力を重視しています。文法などがある程度できなくても通じるという経験を留学を通じてすることで、文法をしっかり積めばもっと自分の表現が確実なものになると考えるようになります。
高校時代ではそうした粗い部分を研磨し、大学受験に必要な部分を補強していくように考えています。
段階を踏んで英語力を磨いていくため、中学では検定教科書を活用している様子が見えてきます。
複数の回答をあわせ読むことで英語学習の方針が見えてくる
いかがでしたか?
NEW TREASURE、プログレス → レベルが高い、検定教科書 → 初歩的のようなとらえかたをすることなく、さまざまな質問をすることで、学校ごとの英語学習の方針を理解していく上でのご参考となれば幸いです。
英語学習については、今後も別な形で特集を作っていきたいと思います。どうぞお楽しみに!